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時間ごとの食欲まで予測して廃棄率を75%カット。スシロー「回転すし総合管理システム」

IoT

ここ20年近くにわたって市場が縮小傾向にある外食産業。限られたパイを競って生き残っていくためには、これまで以上に接客や店舗オペレーションの効率を高めていくことが欠かせません。そうしたなか注目を集めているのがIoT。全国に400店舗以上を提供する大手回転寿司チェーンあきんどスシローも全店舗に自社で開発した「回転すし総合管理システム」を導入しています。

経験と勘だけに頼らず、ICタグのデータを活かしてメニューを提供

スシローの「回転すし総合管理システム」のベースは、すべてのメニューの皿に取り付けられているICタグ。このICタグによってメニューが注文された店舗や時間、客の位置といった1年あたり10億件以上のビッグデータを取得・管理しています。

例えば複数の客がまぐろを注文すると、過去のデータ傾向と照らし合わせてリアルタイムに需要を予測。これに合わせて調理担当の店員がレーンの上を回るまぐろの数を調整することで、経験や勘だけに頼ることなく調理を効率化しています。

また、来店時に入力された客ごとの属性・人数を元に、テーブルごとにメニューが消費される量=「喫食パワー」も可視化。席についてからの経過時間と過去のデータ傾向にもとづいてそれぞれの客の食欲をシミュレーションし、レーンに出すメニューの種類や量を調整しています。

このシミュレーションは精度を高めるため2段階に分かれており、「1分後予測」では着席からの時間を元に、「15分後予測」では曜日や時間帯ごとの過去の注文傾向を元に、最適なメニューの量・種類がはじき出されるそうです。一般的な傾向としては、着席直後は一気に注文し、一定時間でぱったりと注文がやみ、最後にデザートを頼む割合が多いとか‥。

さらに「回転すし総合管理システム」には、皿ごとのICタグからレーンの上を回っている距離を把握し、一定距離を過ぎたメニューは自動的に廃棄される仕組みも。例えばまぐろなら350m回ると自動廃棄され、客にとって常に新鮮なメニューが提供されると同時に、より売上に結びつきやすいメニューがレーンの上に残るようになっています。

スシローはこの「回転すし総合管理システム」によって、メニューの廃棄率を75%削減。50%という原価率を下げることなく、メニューの質を保ったまま2015年には業界1位となる1350億円の売り上げを計上しました。

小野 良勝 代表取締役

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横浜の制作会社アイティネットの代表取締役。WEB、モバイル、DTP、デジタルサイネージを事業展開。それぞれの特性を活かした メディアミックスを得意とする。iPhoneやiPadを活用したBtoB向けのアプリケーションを開発。モチベーションの高い人や異業種との交流がたまらない。華の47年組。趣味はオートキャンプ

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