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外界と遮断されるVRならではの恐怖‥。TSUTAYA「360°ホラームービー」

VR/AR

迫力のある360°映像によって、ユーザーに没入感を与えることができるVR。多くの場合、VRコンテンツを視聴するためにはヘッドマウントディスプレイを装着しますが、これによって視界が遮られ、外部と接触することができなくなります。2014年、ビデオ・DVDレンタル大手のTSUTAYAが展開したVRプロモ―ションは、そんなVRの特徴を上手く活かした事例です。

TSUTAYAが用意したのは、廃病院を舞台にしたVR映像コンテンツ「360°ホラームービー」。プロモーションイベントは東京・渋谷の街頭で開催され、ヘッドマウントディスプレイは「Oculus Rift」が使われました。

イベントの参加者が「Oculus Rift」を装着すると、廃墟と化した病棟の一室から物語がスタート。病院内をさまよい歩く看護婦や患者たちに取り囲まれる恐怖を、360°の立体音響と高精細映像で体感することができます。

また、コンテンツを視聴している間は、参加者の心拍数が計測され、心拍数に応じて、SHIBUYA TSUTAYAで利用できるクーポン券「パニッククーポン」が最大2000円分プレゼントされました。

このVRコンテンツで注目したいのは、ホラーというジャンルとVRの特性を上手く組み合わせていること。外界と遮断されるヘッドマウントディスプレイをつけて楽しむVRコンテンツは、言ってみれば体験者1人だけの世界。ユーザーの頭部の動きに連動して映像も変化するため、感じ方も人それぞれです。

テーマパークのお化け屋敷などと違い、グループで同じ体験をすることができない分、言葉で説明されても実際に体験するまでは具体的な全貌が分からず、それがかえって怖いもの見たさにつながります。

また、プロモーションイベントをあえて人通りの多い街頭で行っている点も見逃せません。ヘッドマウントディスプレイを装着した人にとっては、それまでの渋谷の雑踏から一気にホラーの世界に入り込むことで混乱・恐怖が増すでしょう。

また、映像に切れ目のないVRコンテンツの特性上、身につけた人はどうしてもよろめいたり、キョロキョロしたりしがちです。人によっては叫び声や悲鳴を上げることもあります。それがかえって見る人の興味・関心につながり、結果的に多くの人を集めてプロモーション効果につながります。

VRコンテンツではどうしても作品のクオリティやアイデアに目がいきがちですが、TSUTAYAの事例のようにヘッドマウントディスプレイの特性や体験した人の反応まで見据えると、より効果的に活用できるのかもしれません。

小野 良勝 代表取締役

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横浜の制作会社アイティネットの代表取締役。WEB、モバイル、DTP、デジタルサイネージを事業展開。それぞれの特性を活かした メディアミックスを得意とする。iPhoneやiPadを活用したBtoB向けのアプリケーションを開発。モチベーションの高い人や異業種との交流がたまらない。華の47年組。趣味はオートキャンプ

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