ユーザーの検索キーワードのなかに、「購入」や「予約」といった具体的な行動ニーズを示す要素が含まれている場合、ランディングページにそのニーズに応えるための機能を設け、さらに相応するコンテンツで訴求するのが効果的です。ただしユーザーの検索パターンは多岐にわたり、キーワードのなかに必ずしもそうした具体的な語句が含まれるとは限りません。そうしたケースで有効となるのが「指名キーワード」によるユーザーニーズの把握です。
「指名キーワード」からユーザーの潜在ニーズをキャッチする
例えば、ユーザーの検索キーワードが「トヨタ」や「コカ・コーラ」といった特定のブランドや企業の名称のみの場合、一見するとユーザーがそれらのブランドや企業に何を求めているのかは分かりません。ただ、特定の固有名詞を「指名」して検索するユーザーのなかには、「トヨタ 購入」というふうに検索せず、省略して「トヨタ」と検索するユーザーも非常に多く、そのブランドや企業の製品・サービスから派生するさまざまなシーンに対して潜在的ながら非常に高い行動ニーズを持っている場合があります。
また、同様にブランドや店舗名などで検索するユーザーのなかには、トヨタのアフターサービスを利用したいという既存ユーザーや、コカ・コーラのCM動画を閲覧したいユーザーが含まれる可能性があります。このように、具体的な行動ニーズが示されていなくても、サービスや商品から派生するシーンにフォーカスすることで、ユーザーの潜在的なにニーズを拾い上げることができます。
あえて行動ニーズ向けのランディングページに落とし込む
さまざまな潜在的ニーズを持っていることが予想される指名型のユーザーに応えるために、その都度異なるランディングページを作成するのは、リソースやコストの面で現実的ではありません。そうした場合は、あえて具体的な行動ニーズを持つユーザー向けのランディングページに着地させるのが1つの効果的なアプローチになります。
「予約」や「購入」といった行動を喚起する内容の広告文を、そのブランドのCM動画を閲覧したいというユーザーがクリックしてランディングページに到達する可能性は低く、こうした場合は、それを逆手にとってオーガニック検索結果に誘導することができます。行動ニーズを持つユーザーに応えるランディングページを併用した、こうしたアプローチでユーザーを包括的に囲いこんでいくのもリスティング広告をはじめとしたWebマーケティングの集客における有効なメソッドです。