自社の商品やサービスの特徴を突き詰めて考え、Web上に明確な着地点を設けたうえで出稿することがリスティング広告を効果的に活用するヒントです。ただし、商材やサービスの種類によっては、リスティング広告の特性とマッチせず、効果的なアプローチが行いにくいものもあります。
リスティング広告が比較的低コストで利用できる広告サービスとはいえ、費用対効果の低いアプローチを続けていては、自社のWebマーケティングの予算を圧迫するリスクも生じかねません。利用にあたっては以下のようなポイントで商材やサービスとの兼ね合いをチェックする視点を持つことも大切です。
・知名度の低いサービス・商品
リスティング広告はユーザーの検索キーワードに連動して表示されるため、一般に広く浸透していない製品名やサービス名をキーワードとして広告効果をあげることは難しい場合があります、例えば、IoT技術を活用したガジェットやウェアラブルデバイスは、ビジネス系メディアを中心に注目を集めつつあるものの、検索エンジンを使う一般的なユーザーの間ではまだまだ認知度が高いとは言えません。こうした製品を訴求する場合は、受動的なユーザーにも訴求できるディスプレイ広告など、コンテンツ向けの広告サービスを利用して認知度アップを図るのが効果的です。
・低価格でリピートが期待できないサービス・商品
リスティング広告はユーザーのクリックに応じて課金されるため、数百円以下など低単価で、かつリピートのコンバージョンが期待できない商品やサービスには向いていません。リピートによる収益が想定できず、獲得1件に対して許容できる広告費用が1000円以下になるケースなどでは、リスティング広告ではなく、SEOを含めた他のアプローチを検討するのが効果的かもしれません。
・大手ECサイトと競合するサービス・商品
ファッションやインテリア、食品といった一般ユーザーの生活に密着したカテゴリーでは大手ECサイト内の有力ショップが競合となります。また、例えばファッション分野なら「ジャケット」、「パンツ」といったビッグワードはキーワード単価が高く、仮にコンバージョンにつながっても費用対効果が下がるケースがあります。自社の商品に価格やデザイン、ブランド力の面で高い優位性がある場合を除いて、こうしたカテゴリーではまず大手ECサイトなど集客力のあるメディアに出店して固定ユーザーを増やし、ブランド力向上を図るのが先決になります。