SEO対策では、人気の高いキーワードほど競合も多くなり、検索上位を獲得するのが難しくなります。また、現在の検索エンジンのアルゴリズムでは短期的にSEO効果を出すのは困難で、地道な施策を重ねてようやく効果が見え始めた頃に、トレンドが変わってキーワード自体の検索ボリュームが落ちてしまうこともあります。
ただ、そうしたなかでも他社に先駆けて人気キーワードに注目し、積極的に先行施策を打つことで、大きな成果をあげている企業もあります。IPhone 6の発売時、SEO対策によってアクセス数を約860%アップさせたphocaseの成功事例をご紹介します。
・旧モデルの発売時期をヒントに施策に着手
phocaseはiPhone用の手帳型ケースやハードケースを販売している企業。主に若い女性のiPhoneユーザーをターゲットにしており、カラフルでポップなテイストの商品が多いのが特徴です。phocaseでは、2014年9月のiPhone 6発売に先駆けて、トレンドキーワードを見極めてSEOの先行施策を行い、商品ページへのアクセス数を約860%、販売個数を最大約200%アップさせる成果をあげました。
phocaseの施策で注目したいのは、キーワードそのものに加えて、あらかじめ検索ボリュームが上がる時期を想定して、早い時期から施策に着手した点です。Appleの新製品は毎年秋に発表・発売されることが多く、そのためphocaseでは前年秋のiPhone 5S発売直後からiPhone 6関連製品のプロモーションを視野に入れ、ライバル他社に先駆けて商品ページを制作しました。
iPhone 6の発売に先行して商品ページをリリースしたところ、発売前で検索ボリュームも少なかったため、対策キーワードで平均的に検索順位1位~3位を獲得。リリース当初こそアクセス数は低かったものの、9月9日の発売と同時に跳ね上がり、発売前と比較して約860%向上。その結果、Webサイト全体のセッション数も約150%改善され、商品の販売個数も最大で1日あたり約200%アップしました。
人気キーワードほど競争が激しくなり、短期的にSEO効果をあげるのが難しいのは事実です。ただ、そうしたキーワードでも、やり方次第では非常に大きな成果をあげられるのもまた事実。「競合が多いから‥」と簡単にあきらめず、直近の検索ボリュームだけでなく、ニュースサイトや海外のメディアなどさまざまな情報に目を向けることが、成果を出すヒントの1つかもしれません。